粘着質になったケースの表皮が表面に固着してしまっている真珠ネックレス

【ジュエリー修理】固着したケース汚れの除去と真珠ネックレスのワイヤー糸替え・シリコンパッキン仕上げ

今回ご紹介するのは、冠婚葬祭や大切な場面で活躍する真珠(パール)ネックレスの修理・修正実例です。

「久しぶりに使用しようとケースから取り出してみたら、ケースの表皮が加水分解で粘着質になり、真珠の表面に黒く固着してしまっていた…」とのこと。「ベトベトして取れないのですが、お直しできますか?」とご不安なご様子でご来店・ご相談くださいました。

粘着質になったケースの表皮が表面に固着してしまっている真珠ネックレス
ケース表皮の劣化により、真珠表面に黒い固着汚れが付着してしまった状態。

真珠はとても繊細で、酸や強い薬品に弱い性質を持っています。まずは水で除去できないか試み、続いて真珠に影響を与えない希釈したアルコール(または専用クリーナー)を綿棒に少量含ませ、表面の固着汚れを1粒ずつ丁寧に拭き取っていきます。

綿棒を用いて真珠表面の黒い固着汚れを1粒ずつ丁寧に拭き取っている作業の様子
真珠を傷めないよう、綿棒を使って固着した汚れを優しく除去していきます。

汚れが浮かび上がって綺麗に除去できたら、柔らかく乾いた布で真珠全体を優しく包み込み、残った水分や汚れの成分を綺麗に拭きあげていきます。

柔らかい乾いた布で真珠の表面を優しく拭き上げている様子
乾いた布で優しく丁寧に拭き取り、真珠本来の美しいテリを取り戻します。

クリーニングが完了したら、次は糸替えの工程へと移ります。既存の古い糸を取り除き、耐久性に優れた新しいステンレスワイヤーを通して組み直す準備を整えます。

クリーニングを終えて綺麗になった真珠と、取り外したクラスプ(留め具)パーツ
汚れが綺麗に落ちた真珠と、再利用する留め具。ワイヤー交換の準備を整えます。

今回は、既存のクラスプ(金具)をそのまま再利用します。また、珠と珠が直接ぶつかって擦れるのを防ぎ、しなやかなラインを作るための「シリコンパッキン」を用意します。

再利用するクラスプ(金具)と透明で小さなシリコンパッキン
再利用する金具と、珠同士の摩擦を防ぐシリコンパッキン。

一粒ずつ自分の手と指でコンディションを確認しながら、新しいワイヤーへ慎重に真珠をとおしていきます。

ステンレスワイヤーに真珠を通していく指先の作業風景
一粒ひと指で確認しながら、新しいワイヤーへ真珠を通していきます。

真珠と真珠の間にクッションとなるシリコンパッキンを入れ忘れないよう、一粒ごとにしっかりと確認

真珠と真珠の間に透明なシリコンパッキンを挟み込みながら通す様子
珠との間にシリコンパッキンを入れ忘れないよう確認しながらの作業です。

すべての真珠を通し終えたら、金具との接合部であるエンドパーツの処理を行います。全体のテンション(張り具合)が固すぎず緩すぎず、綺麗にしなる絶妙なラインになるよう調整しながらしっかりと固定します。

エンドパーツ部分のテンションや張り具合を工具を使って調整・固定している様子
全体のテンション、張り具合を調整しながらエンドパーツを固定していきます。

ベトベトしていた頑固なケース汚れも綺麗に取れ、真珠のテリとワイヤーの美しいしなりが蘇り、無事に完成いたしました!

汚れが取れワイヤー交換も完了して美しく仕上がった真珠のネックレス全体写真
頑固な汚れも綺麗に取れ、しなやかで美しく完成いたしました!

長年ケースに仕舞いっぱなしにしていた真珠ネックレスは、ケース素材の劣化によるベタつきや、中の糸の劣化(切れやすさ)が起こりやすくなります。「汚れがついて諦めていた」「糸が緩んでいるかもしれない」とお悩みのお品がございましたら、ぜひ香川県高松市のエファーナへご相談ください。

Leave A Comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA