サイズ直しが完了し、輝きを取り戻したブルースピネルの指輪正面

「きつくて着けられない」を解決!|石を保護し地金を足す「安心のサイズ直し」

1. 現状の把握と正確な診断

まずは、お客様の大切な指輪の状態を詳しく観察することから始まります。

鮮やかな水色のブルースピネルがセットされたリング
サイズ直しでお預かりしたブルースピネルのリング。まずは現状の確認から。

今回の主役は、鮮やかな水色のブルースピネルが目を引くリングです。デザインのバランスや石の留まり具合を確認します。

サイズ棒に指輪を入れ、10.5号を指している様子
現在のサイズは10.5号。ここからご希望の13号へと調整していきます。

サイズリングでお計りしたところ、お客様に最適なサイズは#13。現状は#10.5ですので、約2.5号分、リングの円を大きく広げる必要があります。


2. 大切な宝石を熱から守るために

指輪のサイズを大きくするには、地金を切断し、熱を加えて溶接する工程が不可欠です。しかし、多くの宝石は高熱に弱く、そのまま作業すると割れたり変色したりするリスクがあります。

リングの底部に赤いマーキングがされた様子
加工の起点となるリング真下。切断箇所に正確なマーキングを施します。
固定台にセットし糸鋸でリングを切断する瞬間
専用の固定台にセットし、糸鋸でゆっくりと地金を切断していきます。
切断されたリングと、横に置かれたブルースピネルのルース
熱によるダメージを防ぐため、主石のブルースピネルを一度石座から取り外します。

ここでエファーナが最も大切にしているのが、この「石外し」です。手間はかかりますが、宝石へのリスクをゼロにするため、一度枠から外して安全な場所へ避難させます。これが「安心加工」の第一歩です。


3. 「足し金(たしがね)」で強度を保つ

無理やり地金を叩いて伸ばすだけでは、リングが細くなり強度が落ちてしまいます。新しい地金を「継ぎ足す」手法を選びます。

バーナーで炙りながらサイズ棒の上でリングを叩き広げる様子
熱を加えて地金をなまし、サイズ棒の上で理想の形へとゆっくり広げます。
#13の広さに合わせ、用意した新しい地金片(足し金)をピッタリとはめ込みます。
隙間なく地金片がはめ込まれたリング底部の接写
隙間ゼロ。この精度の高さが、後の仕上がりの美しさと強度を左右します。

広がった隙間に、同じ素材)の地金片をピッタリとはめ込みます。この「足し金」により、リングの厚みを均一に保ち、一生使い続けられる強度を維持できるのです。


4. 熟練の溶接と「馴染ませ」の技術

溶接が完了したリングの底部をルーペで確認している様子
ロウ付け完了!ルーペを使い、溶材が隅々まで回っているか厳しくチェック。
イヤバーやヤスリで溶接跡を削り整える様子
継ぎ足した部分をリングのカーブに馴染ませるよう、段階的に削り整えます。
研磨機で鏡面仕上げを施しているリング
最終仕上げ。一番細かいバフを使い、鏡のような輝きを引き出します。

ダイヤバーや数種類の研磨剤を使い分け、段差をなくし、鏡面仕上げを施します。この段階で、リングは新品のような輝きを取り戻します。


5. 再び命を吹き込む「石留め」

リングの枠が完成したら、最後に避難させていたブルースピネルを戻します。

磨き上がった枠にブルースピネルを戻そうとしている様子
枠の準備が整い、いよいよ主石のブルースピネルを元の石座へ戻します。
爪留め工具を使い、石の爪を倒して固定する様子
対角線上に爪を倒し、石が動かないようしっかりと固定(石留め)します。

石座に正確に落とし込み、爪を丁寧に対角順で倒していきます。石に負担をかけず、かつ緩みがないように留める、腕の見せ所です。


6. 完成:想い出の指輪が、今、蘇りました

サイズ直しが完了し、輝きを取り戻したブルースピネルの指輪正面
ご希望の#13へ。サイズ変更とリフレッシュがすべて完了しました!
お直ししたリングの底部。継ぎ目が全く見えない仕上がり
加工を施したリング下。どこを直したか分からないほど綺麗に馴染んでいます。

すべての工程が終了しました。#10.5から#13へとサイズアップしたリングは、どこを加工したのか職人でも目を凝らさないと分からないほど美しく馴染んでいます。

結び

「サイズが合わないから」と諦めていた指輪も、正しい知識と確かな技術があれば、再びあなたの指元で輝き始めます。

エファーナでは、お客様の想い出を大切に守るため、一つひとつの工程に時間をかけ、誠実に向き合っています。タンスの中で眠っている大切なジュエリーがありましたら、ぜひ一度ご相談ください。


エファーナより、加工状況の共有 今回もサイズ棒での最終確認写真を公式LINEにてお客様へお送りし、安心して納品の日をお待ちいただけるよう配慮いたしました。

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