11号から17号へのサイズ直しと磨き・石留チェックが完了したプラチナダイヤモンドリング

あきらめないで!思い出のプラチナダイヤモンドリングを#11から#17へ大幅サイズ直し

久しぶりにお気に入りのジュエリーを身に着けようとしたとき、「あれ?指に入らない…」とショックを受けた経験はありませんか?体型の変化や年齢を重ねることで、指のサイズが変わることは決して珍しいことではありません。

「もう入らないから」と、大切な思い出が詰まった指輪をジュエリーボックスに眠らせたままにしておくのは、とてももったいないことです。ジュエリーは適切なメンテナンスを行うことで、いつでもあの頃の輝きとともに再び身に着けることができます。

今回は、お客様からお預かりした大切なプラチナ製のダイヤモンドリングを、なんと6号強も大きくサイズアップの修理工程をご紹介。

1. お預かりした大切なダイヤモンドリング

本日ご紹介するのは、お客様が「久しぶりに指に入れようとすると、どうしても入らなくなってしまって…」と、サイズ直しのためにエファーナへお持ち込みくださったプラチナ製のダイヤモンドリングです。

サイズ直し前のお預かりしたプラチナ製ダイヤモンドリング
久しぶりに着けようとすると入らなくなってしまった、大切なプラチナダイヤモンドリング。

中央に美しいメインダイヤモンドが輝き、その両サイドには可憐なメレダイヤモンドが配置された、非常に華やかで上品なデザインのリングです。しかし、この「サイドに石が入っているデザイン」こそ、サイズ直しにおいて非常に高度な技術を要するポイントとなります。

2. 現状のサイズを正確に計測する

修理の第一歩は、現在の指輪の正確なサイズを知ることから始まります。サイズ棒と呼ばれる専門の器具にリングを通し、現在のサイズを確認します。

サイズ棒で指輪の現在のサイズ(11号弱)を計測している様子
修理前の現状サイズを計測。目盛りは「#11弱」を指しています。

計測の結果、現状のサイズは「#11弱(11号に少し満たないサイズ)」であることが分かりました。ここからお客様の現在の指のサイズに合わせていく作業に入ります。

3. 理想のサイズへのシミュレーションと職人の見極め

お客様にショップのサイズリング(サイズ計測用のリング)をいくつか着け比べていただき、現在の指に一番心地よくフィットするサイズを探したところ、「#17(17号)」がベストであるという結論に達しました。

指輪のサイズ直しで約7ミリのプラチナ片を足して17号にするシミュレーション
ご希望のサイズは#17。現状から6番強大きくするため、約7ミリのプラチナを継ぎ足します。

現在の「#11弱」から「#17」への変更は、6号強もサイズを大きくすることを意味します。 これは、指輪の円周を約7ミリメートル広げ、そこに新しいプラチナのパーツを挟み込むという大規模な加工です。

ここで最大の課題となるのが、リングのデザインです。先述の通り、この指輪にはメインダイヤの両脇にメレダイヤが埋め込まれています。指輪を大きく広げると、リングのカーブ(湾曲)が変わるため、ダイヤモンドを固定している「爪」が引っ張られて開いてしまったり、石が緩んで最悪の場合はポロリと取れてしまったりするリスクが高まります。 職人は、石の緩みや脱落に細心の注意を払いながら加工のシミュレーションを行います。

4. 職人の技:切断、なまし、そしてサイズ拡張

いよいよ実際の加工に入ります。まず、リングの真下の部分(手のひら側に来る、デザインの無い部分)を糸鋸で美しく切断します。

職人がサイズ棒と木槌を使ってプラチナリングを17号へ広げる作業
リングの真下を切断し、バーナーでなましながら、木槌で叩いて慎重に#17へと広げていきます。

プラチナは頑丈な貴金属ですが、バーナーの激しい炎で加熱して「なます(金属を熱して柔らかくする作業)」を行うことで、加工しやすくなります。熱を加えたリングをサイズ棒に入れ、木槌で「トントントン…」とリズミカルに、かつ優しく叩きながら、慎重にサイズを#17の目盛りまで広げていきます。

この叩く振動や広げる力が、デリケートなダイヤモンドの留め部分に負担をかけないよう、職人は指先の感覚を研ぎ澄ませ、細心の注意を払いながら作業を進めます。

5. プラチナ片の挟み込みとロウ付け

無事に#17のサイズまでリングが広がりました。

17号に広がりプラチナ片を挟んでロウ付けされたリングの溶接部分
#17のサイズまで広がり、隙間にプラチナ片を挟み込んでロウ付け(溶接)した状態。

綺麗に広がった隙間に、あらかじめ用意しておいた約7ミリの新しいプラチナ片をぴったりと挟み込みます。そして、再び高温のバーナーを使い、プラチナ同士を接合する「ロウ付け(溶接)」を行います。隙間なく一体化させることで、強度的にも新品同様の頑丈さを取り戻します。

6. 仕上げの磨きと、最終石留チェック

ロウ付けが終わった段階では、溶接の跡や火をあてたことによるくすみが残っています。ここから職人が複数の研磨工具を使い分け、表面をピカピカに磨き上げていきます。

そして最も重要なのが「最終石留チェック」です。サイズが大きく変わったことで、ダイヤの座(固定している部分)に変化がないか、顕微鏡やルーペを覗きながらすべての石を1石ずつ突いて確認し、緩みがあればタガネを使ってしっかりと留め直します。

11号から17号へのサイズ直しと磨き・石留チェックが完了したプラチナダイヤモンドリング
丁寧に磨き上げ、最終の石留チェックを施して、#11から#17へのサイズ直しが美しく完了しました!

こうして、#11弱から#17への劇的なサイズ変更が完了いたしました! どこを繋いだのか全く分からないほど、なめらかで美しい輝きが蘇っています。これでもう一度、お客様の指元で美しく輝き続けることができます。

大切なジュエリーの修理はエファーナへ

エファーナのジュエリー修理専門サイトには、今回ご紹介したサイズ直しだけでなく、切れてしまったネックレスの修理や、石が取れてしまった指輪の直改など、たくさんの事例を掲載しております。

「他店で断られてしまった」「古いものだから直せるか不安」というジュエリーも、諦める前にぜひ一度エファーナにご相談ください。大切な思い出を次の世代へ繋ぐお手伝いをさせていただきます。

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